ラップ口座の基礎知識と市場動向!


 

今、ラップ口座の契約件数や契約資産が増加傾向にあります。

 

2018年6月に発表された統計によると、2018年3月末時点の投資一任契約資産においては、

 

ラップ口座を利用する顧客との契約状況」は契約件数が70万件を突破し、

 

契約資産は7兆9,843億円と過去最高を更新しました。

 

この記事では、ラップ口座の基礎知識を確認し、特徴や留意点を整理します。

 

そもそもラップ口座とは?

 

ラップとは英語の「wrap」のことで、包むという意味になります。

 

ラップ口座とは投資家が銀行や証券会社などの金融機関と投資一任契約を結び、資金の運用から管理、売買、投資アドバイスなどについて包括的なサービスが受けられる口座になります。

 

ラップ口座は、運用内容や最低投資金額等の違いからファンドラップとSMAに分けることができます。

 

ファンドラップは、運用対象となる商品が口座専門のファンドに限られ、複数のファンドを組み合わせて運用します。

 

以前は最低投資金額が数百万円規模であるなど、ある程度まとまった資金が必要でした。

 

近年では1,000円や1万円、10万円、50万円などから始めることができるタイプが登場し、最低投資金額の少額化が見られます。

 

SMAは、「別々に管理された口座」を意味します。

 

債券や株式、投資信託などいろいろな資産に直接投資することができますが、最低投資金額が数千万円規模であり、富裕層や資産家を対象としたサービスになります。

 

ラップ口座の契約状況

 

投資一任契約におけるラップ口座の契約件数と契約金額について、2013年以降はいずれも増加傾向にあります。

 

2018年3月末時点ではともに過去最高を記録しました。

 

それぞれ2012年末と2018年3月末を比較すると、契約件数は4万5,671件から71万6,614件へと約15.7倍へ

 

契約金額についても6,282億円から7兆9,843億円へと約12.7倍へ大幅に増加しています。

 

また、ラップ口座の契約規模別分布状況を見ると、2018年3月末時点で、契約件数は1,000万円未満が69.5%と最も多いです。

 

以下1,000万〜2,000万円未満が19.4%、2,000万〜5,000万円未満が23.5%と大きな差はなく、1億〜10億円未満でも11.9%を占めています。

 

契約件数や契約金額などが増加傾向にある背景としては、大手金融機関を中心としたラップ口座を利用した顧客の囲い込み、

 

最低投資金額の少額化、世界的な株式市場の上昇、日本銀行のゼロ金利政策などが影響しているそうです。

 

 

ラップ口座の魅力と留意点

 

ラップ口座の魅力は、運用資金を預けた後は「プロにお任せ」だといわれています。

 

投資家は金融機関と投資一任契約を結ぶことで、分散投資する際の資産配分の見直しなどを運用のプロに任せることができます。

 

どの商品を選べばいいかわからない、資産運用にかける時間がない、などと悩んでいる投資家に比較的始めやすいサービスといわれています。

 

ラップ口座を利用するにあたって留意したい点は、手数料などのコストです。

 

ファンドラップの場合、手数料体系は金融機関によって異なりますが、顧客が直接負担する費用として、残高に対して一定の料率がかかるタイプ(固定報酬型)や、成功報酬によるタイプ(成功報酬型)の2つのタイプがあります。

 

また、ファンドに投資する場合は、別途商品ごとに信託報酬がかかる場合があります。

 

そのほかにも、ファンドの監査報酬や有価証券の売買手数料、信託財産留保額がかかる場合があります。

 

ファンドラップにかかる総コストは、大手金融機関では1~3%程度が多く、ラップ口座を利用する場合には、どのようなコストがどこでかかるのかしっかり確認しましょう。

 

 

多様化するラップ口座

 

最近、1,000円から運用できるタイプのラップ口座が登場しました。

 

ロボ・アドバイザーを使い投資対象をETFにすることで、少額で低コストになることが特徴の口座です。

 

ほかにも、月1万円で始められるファンドラップや、月1万円からの定時積立サービスが受けられるタイプなども登場しました。

 

これらの少額から始められるラップ口座は、ネットを利用する比較的若い層を中心に契約件数が増加しています。

 

また、資産継承型ラップなどの相続機能の付いたファンドラップやSMAも登場しています。

 

サービスを提供している業者ごとに内容は様々ですが、相続時に受取人を1人または複数指定できるタイプが多くあります。

 

ファンドラップの場合、相続が発生するとファンドラップが現金化され、受取人の口座に振り込まれます。

 

現金化により自由に(1%単位で受取人ごとに受取割合の指定が可能なタイプあり)分割できるため、相続トラブルが起こりにくいといった特徴があります。

 

また、現金化せずにファンドやポートフォリオのまま相続できるタイプもあります。

 

ラップサービスを提供する各金融機関は、顧客の長期投資や分散投資、コスト面などのニーズに応えるため、運用の対象となるファンドの追加をしています。

 

また、投資顧問報酬の引き下げや最低投資金額の小額化などの利便性の向上に努めています。

 

ロボアドを使った少額・低コスト化、相続機能の付いた商品の提供など、商品化も多様化しています。

 

今後もラップ口座の拡大が予想されますが、運用を「プロに任せる」とはいえ、資産の運用先は株式や債券、投資信託などの有価証券であるため、損失が出る場合があります。

 

利用する際には、金融機関が提供するサービスの内容・手順等を十分理解し、ラップ口座全般の手数料などのコストや投資対象となるとなるファンド等の商品性・リスク等、整理・確認することに注意しましょう。

 


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