行動ファイナンスを理解すれば投資で儲かる!? 外貨建て商品編


 

外貨建て商品=分散投資ではありません。

 

長期にわたり、日本国内の低金利が続いていることもあり、外貨建ての資産が増えてきています。

 

具体的には高金利通貨の外国債券ファンドや外貨建て個人年金保険などを勧められるケースです。

 

特に中高年齢層で比較的金融資産を持っている人や退職者のようにまとまったお金を持っている人がこうした商品を購入しがちです。

 

実はいくら金利の高い国に投資をしてもあまり意味はありません。

 

なぜなら海外の高金利債券を持っていても、結局は国内の債券を持っているのとほとんど変らなくなるからです。(理由は後述します)

 

ところが2018年8月にもトルコリラの暴落によって多くの人が損失を抱えてしまいました。

 

これは暴落したから悪いということではなく、本質的に外貨建て資産を持つことの意味が誤解されていることのほうが問題なのです。

 

理論的には高金利通貨、すなわちその国の金利が高いということは多くの場合、その国の物価上昇率が高いということです。

 

もし長期にわたって物価が上昇するというのであれば、その国の通貨の購買力は低下するということになります。

 

購買力の低下幅がより大きい通貨のレートは、低インフレで低金利の通貨に対して長期的には下落することになります。

 

いくら高金利通貨の債券を持っていても最終的には為替変動で調整され、国内の債券を持っているのと何ら変らなくなるのです。

 

為替の変動を避けようと思えば為替リスクをヘッジするしかありません。

 

その場合はヘッジにかかるコストによって国内債券と同じ金利水準になってしまいますから、これも同じことです。

 

 

外貨を持つことと外国資産を持つことの違い

 

そもそも外貨そのものを持つことに意味があるのでしょうか。

 

いくらドルやユーロを持っていても、我々は日本に住んでいるのですから日々の生活においては日本円しか使いません。

 

したがって、年に何度も海外旅行に出かけるか、海外に家族や親族がいて送金することがたびたびあれば、外貨を持つことも意味はあります。

 

そうでなければ外貨を保有し続けることにあまり意味はありません。

 

外貨を持つことが必要なのてはなく、外国資産を持つことで分散投資になるからであり、為替リスクはそれに伴うものと考えるべきです。

 

もちろん「1ドル70円台とか80円台の円高の頃にドルを買っておけば儲かったではないか」という意見もあるでしょうが、

 

それは価格の変動に賭けた単なる為替の投機に過ぎません。

 

為替取引のような投機は基本的にはゼロサムゲームであり、誰かが儲かれば同じだけ誰かは損する性質のものです。

 

株式のようにそれ自体が新たな価値を生み出していくものであれば、外国の株式を保有することで分散投資効果を図れるからです。

 

ところが単に外貨建て商品なら何でも分散投資になると思うのは明らかに「ヒューリスティック」のもたらす勘違いと言えるでしょう。

 

ヒューリスティック」とは今までの経験や勘で直感的に判断してしまうことを言います。

 

外国資産は円建ての国内投信を通じて保有することも可能です。

 

安易な気持ちで「分散投資効果=外国資産を持つこと」が「外貨建て商品を持つこと」にならないようにしましょう。

 

 

直感に頼らず論理的に判断する

 

外国資産に投資をするに当たって気を付けるべきことは2つあります。

 

1つ目は「これからは通貨分散必要だ」という勧誘文句についつられて、やたら手数料の高い仕組みの複雑な商品を買わないようにすることです。

 

これはあらゆる金融商品に言えることですが、できるだけシンプルなもののほうが低コストで顧客にとってはよいからです。

 

そして2つ目はいくら魅力的な商品のように見えても、単一の商品や通貨にまとめて投資するのは避けることです。

 

外国資産を持つことの意味は資産の分散ですから、集中投資はなるべく避けるべきです。


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