トルコリラ急落で、外債も急落!


トルコリラの急落を受け、日本で販売されているトルコの債券を組み入れた投資信託が大幅に値下がりしました。

 

売るべきか、我慢して持つべきか、わからなくて困っている方が多いようです。

 

高い利回りに引かれて外国債券に投資するとやけどすることがあります。

 

高金利国の国債は表面上の利回りだけ見ると、とても魅力的に映ります。

 

トルコの10年国債利回りは20%を超えます。ただし、利回りが高い国ほど、信用が低いことに注意が必要です。

 

世界経済が順調なときは問題になりませんが、何らかの不安があるときには、高金利国の通貨は大きく下落します。今が、まさにそのタイミングでしょう。

 


■金融緩和が終わりを告げる不安

 

トルコリラ急落の直接のきっかけはトランプ米大統領とエルドアン・トルコ大統領の対立ですが、根本には米利上げによって世界的な金融緩和が終わりを告げつつあるという不安が存在します。

 

2015年にはブラジルレアルの急落がありました。原油、鉄鉱石、石炭など天然資源の価格が急落したため、世界経済が資源安ショックに見舞われたのです。

 

ブラジルレアルも高金利通貨としてトルコリラなどと並んで人気があるので、関連投信に大きな影響が出ました。

 

今回はトルコの不安に焦点が当たっていますが、逆にブラジルの不安はさほど高まっていません。

 

ブラジルは15年の危機の後、財政改革に動き、さらに資源価格の回復により経済も改善してきています。

 

ブラジル国債もトルコ国債につれ安していますが、ブラジルのファンダメンタルズの回復を見ると、どんどん売られ続ける理由はないと考えられます。

 

一方で、トルコはどうでしょう。米国との対決色を強め、国際社会から孤立しつつある現状を考えると、投資リスクは引き続き高いといわざるを得ません。

 

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■高金利国への集中投資は危険

 

ただし、これからも米利上げが続くなら高金利国の通貨売りは続くでしょう。

 

米利上げに打ち止め感が出れば反発余地が出るでしょうが、いずれにしても高金利国への集中投資は危険です。

 

幅広く分散投資することが重要と考えます。

 

年金は国内株式、国内債券、外国株式、外国債券といったように、複数の資産に分散投資しています。

 

ご参考までに世界最大158兆円超の運用資産を保有するGPIFを紹介しましょう。

 

資産配分は18年6月末時点で国内株式25.55%、国内債券27.14%、外国株式25.32%、外国債券15.34%――などとなっています。

 

金額にすると外国債券だけで24兆7060億円も保有していますが、GPIFに限らず、年金は一般的に特定の国に偏らず、幅広い国に分散投資しています。

 

ちなみにGPIFは外債運用のベンチマークとして、FTSE世界国債インデックス(除く日本)を使用しています。ベンチマークとは運用成績を評価する物差しです。

 

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■世界の債券に分散する投信

 

ある投資家が仮に1992年末に同インデックス(円ベース)に連動するファンドに投資したとしたらどうでしょう。

 

2018年8月29日時点で資産が4.4倍(運用コストを除く)になったことになります。

 

海外には日本よりも金利の高い国がたくさんあります。高金利国の国債に幅広く分散して投資すれば、円高が進んでもメリットは大きいと考えられます。

 

GPIFでは18年6月末時点で、外債運用部分の今後の期待リターンは年率3.8%(経済中位・賃金上昇率2.3%のシナリオ)としています。

 

外債の価格は山あり谷あり、乱高下を繰り返しながら、上昇していることがわかります。

 

リーマン・ショックのあった08年には、急激な円高が進んだために円ベースで半値以下に落ち込んでいます。

 

リスク管理が重要です。リスク管理のツボは「長期投資」「分散投資」です。

 

外債投資を考えている個人投資家の方々は世界各国の債券に分散投資する投信をまず選びましょう。

 

そして、長期にわたって積み立て投資していくことが、資産形成に有用だと思います。

 




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