幸せなマイホームとはどうあるべきか!


単身者や事実婚の夫婦など、家族のあり方や働き方が多様化するいま、住まいに求める価値観は、大きく変わりつつあります。

 

今回は、様々なライフスタイルに合わせた投資、相続、不動産売買についてご紹介していきたいと思います。

 

住宅を取り巻く環境に訪れている大きな変化

 

現代の一般の人々が抱いている住宅観とは、戦後の成長期に作られたものです。

 

いつかは郊外の新築一戸建てを買うという考え方は、かつて住宅すごろくといわれていました。

 

いまは戸建てではなく、タワーマンションになっているかもしれませんが、その考えの中心にあるのは家族です。

 

父親が外に働きに出て、母親が家を守るというのが理想の家族と言えた時代の話です。

 

マイホームの夢の土台には、家族、働き方、不動産の3つの要素がありました。

 

一方の賃貸住宅は、家族から離れいずれ家族を持つまでの仮暮らしという位置付けでした。

 

ところが、現在では土台となる3つの要素がどれも様変わりしており、これからもっと変わっていくと考えてます。

 

まずは家族の構成です。これまで「夫婦と子ども」という社会が想定していた家族構成はすでに少数派になっています。

 

単身世帯は結婚前の一時期という考え方でしたが、今では最大ボリュームを占めるのは単身世帯ですし、今後も生涯独身率が高くなっていくことは明らかです。

 

あるいは現役引退後の離婚や高齢になってからの死別も含めて、一人暮らしが一般的になってきています。

 

同様に増えているのが夫婦2人で子どもなしです。

 

叔母と姪といった親族による同居、友だち同士、同性カップルの住まいも増えており、夫婦と子どもの家族、二世帯同居という家族構成はどんどん減ってきています。

 

働き方という点では、いまや男性と女性の垣根はほとんどないといっていいでしょう。

 

かつて稼ぎ手は男性メイン、女性サブといった関係でしたが、夫婦共働きで子育てをしていても女性のほうが稼ぐケースや、場合によっては女性が単身赴任ということもあり得ます。

 

家庭での稼ぎ手の変化以上に、働き方そのものが大きく変化しています。

 

基本的にはテレワークがこれから増加し、出勤が週に2〜3回、仕事によっては1回も出社しなくてもよいというケースも出てくるでしょう。

 

となると、都心を中心とした会社に近いほうが便利という地理的制約条件が非常に軽くなります。

 

働き方の変化が不動産に及ぼす影響の大きさは認めざるを得ません。

 

人口減少や世帯数の減少の影響で、将来の不動産全体の価値は下落する可能性もあります。

 

国土交通省、経済産業省の住宅に関する各種委員を歴任している不動産コンサルタントの専門家は、三極化という言い方をしています。

 

「不動産の15%は価値が維持ないし上昇、15%は無価値になります。70%はだらだら下がりやがて半値になります」

 

人口、世帯数が少なくなり、家族構成や働き方の変化など、今までの住宅市場を形作っていた3つの要素が全て崩れているのです。

 

【住宅ローン】手間のかかる審査申し込みを一度で!

まずはシミュレーションから


他人の評価から切り離し、自分なりの価値観を見いだす

 

持ち家がよいのか賃貸がよいのか、判断の1つの尺度としてコストがいくらかかるのか?という見方があります。

 

シュミレーションの結果、持ち出しはあまり変わりません。となることが多いのですが、今後、空き家が増加する傾向の中で、持ち家が賃貸化されたりすることもあるので、市場全体としては借りる側の優位性が高まります。

 

コストを比較する際、持ち家の場合は何十年も長期間住むなら維持管理や大規模なリフォームが必要になりますが、その費用が抜けている、もしくは過小に見積もられていることが多くあります。

 

実はそれを加えると賃貸より持ち家のコストのほうが、はるかに上回ることがあります。

 

持ち家と賃貸では、持ち家の満足度のほうが高いというのが世間の通説です。

 

ただし、その裏には、世帯年収と住居の関係という要因が隠されています。

 

世帯年収が高いほど持ち家立が高く、また面積や性能などのスペックの高い住居に住んでいる傾向が高いのです。

 

シンプルに住居の満足度を比較すれば、持ち家のほうが賃貸よりも満足度が高いという結果になるのですが、世帯年収やそれに相関する住宅スペックの違いなどの影響を取り除いて集計すれば、実は持ち家でも賃貸でも満足度にさほど差はないのです。

 

住むことの幸せは箱ではなく、暮らし方こそが重要なのだと考えてます。

 

幸福学の研究によれば、あらゆる消費や行動は「地位財」という他人との比較で満足できるもの、例えばブランド品や高級車、豪邸といったものです。

 

非地位財」という健康やボランティア、社会への参加意識、愛情といったものにも分類できます。

 

地位財はその入手後、幸福度が下がるのは早いが非地位財は幸福度が持続し続けるという結果があります。

 

家についても同じように見ていくと、新築住宅を買った喜びは、住み始めて5年くらいで築15年くらいの中古と変わらなくなる傾向にあります。

 

これからは非地位財として、時間が経つほどにとんどん家を好きになる、擦り減らない暮らし方へと考えを変えていくべきではないでしょうか。

 

少々狭く、持ち家でなくても、「いまの家で家族と接する時間が増えた」「家で過ごす時間が充実している」「住んでいる街が気に入っている」といったことを感じられたら、家を好きになり、人生を楽しめるのではないでしょうか。

 

例えば、バブル期に買った住宅には地域全体が高齢化し、活力がなくなっているところもあるかもしれません。

 

それなら活力を生むために自分で行動してはいかがでしょうか。

 

地域の人とのつながりがなければ、自宅でふれあいの場として提供する。自宅が傷んでいるなら自分で修繕してみる。

 

若い人であれば、住まいに資産価値ばかりを追い求めず、非地位財的な考え方を持ってみるといいかもしれません。

 

テレワークが可能であれば、夏は海沿い、冬はスキー場のそば、週2〜3日会社に出てくるときはシェアハウスを利用するといった暮らし方もできるのではないでしょうか。

 

これからは消費者自身が自分たちで情報を共有したり発信したりすることで、住宅を取り巻く環境もさらに変化していくと考えてます。

 

住まいや街を自分の手で素敵にしていく、そんな暮らし方ができれば幸せだと思います。

 

 



あわせて読みたい

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です