資金循環統計とは? それから見る家計の金融資産


資金循環統計とは、日本における金融機関、法人、家計といった各部門の金融資産・負債の推移などを、預金や貸し出しといった金融商品毎に記録した統計です。

 

日銀が、四半期を1つの期間として公表しています。

 

資金循環統計によると、2017年12月末の家計における金融資産は過去最高の水準となっています。

 

今回は、2008年3月末以降の約10年間の家計の金融資産の動向を確認し、併せて2017年3月末時点の日本、米国、ユーロ圏の金融資産構成を比較したいと思います。

 

家計の金融資産動向

 

日銀が2018年3月に発表した統計によると、家計が保有している金融資産は、1,880兆2,865億円となり過去最高を更新しました。

 

背景には、「現金、預金」の増加のほか、株価上昇による金融資産の時価評価額の増加もあるようです。

 

内訳を見ると現金・預金が2017年3月末と比べて3.1%増加し961兆2,971億円になりました。

 

株式等は15.3%増加し210兆8,394億円となりました。
株式は過去最高を記録しています。

 

次に、金融資産に占める現金・預金、株式、投資信託、保険などの主な資産の構成比率がどのように変化したのかを確認してみましょう。

 

現金・預金の構成比率は、2009年3月末から2012年3月末までは53〜54%台で推移していました。

 

その後は、少しずつ減少傾向となり、2017年12月末には51.1%となりましたが、それでも50%を超える水準が続いています。

 

株式は2008年3月末は7.5%だったのに対し、2017年12月末は11.2%に増加しました。

 

保険は2008年3月末の30.8%から2017年12月末は27.7%となっており、減少傾向にあることがわかります。

 

このように、家計の金融資産に占める主要資産の構成比率を見ると、安全資産である現金、預金が少しずつではありますが、減少傾向にあります。

 

リスク性資産である株式や投資信託が増加傾向にあるようです。

 

家計の金融資産構成の日米欧比較

 

2017年3月末時点における日本、米国、ユーロ圏の家計の金融資産合計額は、それぞれ約1,809兆円、約8,250兆円、約3,076兆円でした。

 

また、金融資産構成を見ると、各国地域によって大きな違いがあり、それぞれの特徴が見て取れます。

 

まず、現金・預金ですが日本は51.5%。米国は13.4%。ユーロ圏は33.2%。となっています。

 

日本は金融資産の半分以上を現金・預金が占めており、米国、ユーロ圏とは大きな差があります。

 

特に米国は日本と比較してかなり低いのが特徴です。

 

次に、リスク性資産の代表である株式について見てみましょう。

 

日本は10%にとどまっているのに対して、米国は35.8%と日本の約3.6倍、ユーロ圏も18.2%と日本の2倍弱の水準となっています。

 

日本と比べると、米国やユーロ圏のほうが現金・預金の比率が低く、株式、投資信託、債務証券の比率が高くなっており、リスク性資産への投資に積極的であることがわかります。

 

ところで、2008年12月末と2017年3月末の日米の家計の金融資産総額を見ると、日本は1,427兆円から1,809兆円と約1.3倍に増えています。

 

しかし、米国は42.2兆ドルから77.1兆ドルへと1.9倍に増えています。

 

米国は日本と比べ、家計の金融資産に占める株式や投資信託、債務証券などの比率が高いため、この間の米国の家計はそれらのリスク性資産での運用で金融資産を大きく増加させたことになります。

 

やはり、預貯金の金利が低金利である日本でそれのみで資産を増やすことは、とても難しいということになりますね。

 




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