リップルの日本市場・将来性


ビットコインなど仮想通貨に対する国際的な規制が強まろうとしています。今春開催された20カ国・地域財務相・中央銀行総裁会議でも仮想通貨に対する規制の是非が主要な議題に取り上げられました。

 

国際送金向けの仮想通貨技術を展開する米リップルのブラッド・ガーリングハウス最高経営責任者(CEO)にビジネスへの影響を聞いたインタビューを紹介します。

 

――G20ではマネーロンダリング(資金洗浄)対策などが話し合われました。

「1990年代のインターネットがそうであったように、革新的な技術の普及段階では常に規制が話題になる。各国の規制当局が協調することは、仮想通貨の発展にとってプラスになるとポジティブに考えている」

 

国際送金向けの仮想通貨技術を展開する米リップルのブラッド・ガーリングハウス最高経営責任者(CEO)

「仮想通貨の中核であるブロックチェーン(分散台帳)技術は、国際送金に時間がかかるといった従来の金融の問題点を解決できる。レガシー(既存の体制)のシステムの中にこの優れた点をうまく組み込むことが大切だ。規制とイノベーション促進のバランスを取ることが必要になる」

 

「中国など仮想通貨に否定的な国もある。だが中国の当局者と話すと、ブロックチェーンが消費者に利便を与えるものであれば、利用されるべきだという認識だった。仮想通貨に否定的な国も、全てがダメだと考えているわけではない」

 

――リップルの技術は日本を含む多くの国で利用されています。

「当社は各国の法規制の枠組みにのっとって普及を目指しており、レガシーに敵対的ではない。当社のサービスは2つある。ひとつは『Xカレント』で、銀行同士が円とドルなど法定通貨を交換する際に使う。世界の100以上の金融機関が採用した。『Xラピッド』は銀行間に関係がない時に、資金の流動性を確保する際に使う。国際送金業最大手の米ウエスタンユニオンなどが試験利用している」

 

「日本ではメガバンクを含む61行で構成するコンソーシアムが送金の効率化のために実験している。リップルにとり日本は最大の市場のひとつであり、期待している」

 

――リップルは商用ベースに乗った唯一のブロックチェーンのサービスと言われています。

「当社は国際送金を安価にスピーディーに処理する目的に特化している。他のブロックチェーンを使うサービスはいずれもまだ実験段階にある。各国の金融規制と協調的なスタンスなため、商用化で先行できた」

 

「かつて、音楽ファイルを自由にやり取りできるとして話題となったナップスターは著作権保護の規制を迂回しようとしたから失敗した。世界最大の音楽ストリーミング配信サービスに育ったスポティファイは規制の枠組みに対応したため、成功した。ブロックチェーンでもインターネットと同様に規制の対応が企業の明暗を分けるだろう」

 

――リップルは「価値のインターネット」を標榜していますね。

「現在の国際送金は通常、3~5日かかり、6%の確率で送金が失敗する。銀行に頼んで送金を依頼するよりも、自分が飛行機に乗って運んだ方が速いほどだ」

「インターネットの誕生で情報の流通が促進されたように、お金などの経済的価値が自由に流通するのが『価値のインターネット』。これが実現すれば現状の決済システムでは採算割れするマイクロペイメント(少額決済)も可能になり、オンラインのメディア産業に非常なインパクトを与えるだろう」

 




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