FP2級検定試験の過去出題傾向をまとめました。これから検定試験を受験される方の参考になればと思います。

 

Ⅲ.リスク管理と生命保険設計

 

1.家庭経済におけるリスク管理
●ポイント整理
必要保障額の算出方法
「遺族の総支出―遺族の総収入」で算出する

 

遺族の総支出】
末子独立までの遺族の生活費
末子独立後の妻の生活費
こどもの教育・結婚資金
葬儀費用・緊急予備資金など

 

【遺族の総収入】
公的保障(遺族年金・妻の老齢年金)
企業保障(死亡退職金・弔慰金)
個人金融資産や遺族の収入見込額その他

 

なお、必要保障額を計算する際の主な注意点は以下のとおりである
:必要保障額は、一般的に末子の誕生をピークに逓減していく

:住宅ローンに団体生命保険が付保されていれば、返済者に万一のことがあっても生命保険によって住宅ローンが弁済されるので、住宅ローン残高を必要保障額に加算する必要はない

 

団体信用生命保険
:住宅ローン返済中に返済者が死亡または高度障害といった状態になってしまったときに、生命保険金によって住宅ローンを弁済するためのもの

 

 

<団体信用生命保険のポイント>
:保険契約者および保険金受取人は債権者である金融機関等、被保険者は住宅ローン利用者

:被保険者の健康状態によっては加入できないこともある

:住宅ローン残高が保険金額であるので、住宅ローン残高が減少すれば、保険金額も減少する

:特定疾病に罹患した場合に保険金が支払われる特約が付加されたものもある

:保険料は生命保険料控除の対象外

:死亡保険金は相続税の対象外(死亡保険金は、債権者である金融機関等に支払われるため)

 

2.企業の人的リスク管理

●ポイント整理
従業員の福利厚生を目的とする保険
養老保険
役員・従業員の福利厚生を目的として、以下の契約形態で加入する養老保険(この福利厚生プランは「ハーフタックスプラン」とも呼ばれる)は、保険料の2分の1を損金算入することが認められている

 

なお、「ハーフタックスプラン」は、原則として役員・従業員全員を加入対象者とするが、勤続年数などの合理的な基準によって普遍的に設けられた条件で加入対象者を定めることも可能である

 

 

総合福祉団体定期保険
:役員・従業員の死亡退職金・弔慰金を準備する1年更新の定期保険

:契約形態は「契約者=法人」「被保険者=原則として役員・従業員全員」「死亡保険金受取人=被保険者の遺族または法人」

:従業員等の福祉厚生を目的として加入するため、保険料は企業が負担し、被保険者が死亡したときは死亡原因が業務上・業務外にかかわらず死亡保険金が支払われる

:加入にあたり、被保険者の健康状態に関する告知および被保険者となることについでの同意が必要

:「ヒューマンヴァリュー特約」を付加することで、企業が負担する代替採用、育成費用等の諸費用(経営上の経済的損失)の財源を確保できる

 

 

財形貯蓄積立保険
:勤労者の財産形成援助のためにつくられた保険

:保険料は勤労者(契約者)の給料等から天引きされ、事業主を通じて保険会社へ払い込まれる

:保険期間中に不慮の事故等により死亡・高度障害となった場合は、払込保険料累計額の5倍相当額の保険金(および積立配当金)が支払われる

:使途制限もなく途中引出しも自由で、差益は源泉分離課税の対象となる

:財形年金積立保険および財形住宅貯蓄積立保険では、一定額までの差益が非課税となる

 

任意加入団体定期保険
:サラリーマンが勤務先を通じて加入する1年更新の定期保険
:死亡保障を目的とする掛捨ての保険であり、原則として告知のみで診査は行わない
:多くの場合、保険料は個人で加入するよりも割安になっている

 

その他の企業向けの保険
終身保険
:いつ発生するか予測できない死亡(相続・事業承継)に対しては、終身保険が適している
:保険期間の途中で解約したときに支払われる解約返戻金を生存退職金の一部として支給することもできる

 

定期付終身保険
:事業保障資金は一定期間準備しておけば足りることが多いため、その分は定期保険特約を終身保険に上乗せして準備することができる

 

長期平準定期保険
:保険期間が長期であるため、終身保険とほぼ同様の死亡保障を確保することができる

:保険期間の途中で解約したときに支払われる解約返戻金を生存退職金の一部として支給することもできる

 

逓増定期保険
:保険金額が逓増するため、インフレヘッジ機能がある
:保険期間の途中で解約したときに支払われる解約返戻金を生存退職金の一部として支給することもできる

 

 

注意事項
原則として平成28年10月1日時点の法制度に基づいて執筆しています。なお、東日本大震災の被災者等にかかる各種特例、復興特別所得税、個人住民税の均等割加算については、特に指示のない限り記載または考慮していません。