FP2級検定試験の過去出題傾向をまとめました。これから検定試験を受験される方の参考になればと思います。

 

 

Ⅳ.その他の年金制度

1.確定給付型の企業年金
●ポイント整理
厚生年金基金
加入対象者
実施事業所に使用される厚生年金の被保険者全員(役員含む)

 

運営方法
実施企業とは別法人の基金を設立し、基金が年金原資の管理や給付の裁定などを行う。

 

掛金
代行部分は労使折半
加算部分は一般に実施企業が全額負担するが、加算部分の掛金の2分の1までであれば、加入者が負担することも認められている

 

企業拠出分
全額損金算入

 

従業員拠出分
社会保険料控除の対象

 

給付
老齢(退職)給付、死亡一時金
代行部分は終身年金
加算部分は確定年金や一時金とすることが可能

税制(受給時)
年金は雑所得として総合課税(公的年金等控除の適用が受けられる)
一時金は退職所得として分離課税

 

確定給付企業年金(基金型
加入対象
実施企業に使用される厚生年金の被保険者
規約により加入資格を定めることもできる

 

運営方法
実施企業と別法人の基金が年金資産の管理や給付の裁定などを行う

 

掛金
事業主負担(規約で定める場合に、加入者の同意があれば、加入者拠出もできる)

 

企業拠出分
全額損金算入

 

従業員拠出分
生命保険料控除の対象

 

給付
老齢給付金、脱退一時金、障害給付金、遺族給付金の4種類(障害給付金、遺族給付金は、規約で定めた場合の任意給付)
脱退一時金以外は年金または一時金の選択が可能

 

税制(受給時)
年金は雑所得として総合課税(公的年金等控除の適用が、受けられる)
一時金は退職所得として分離課税

 

障害給付金の課税
非課税

 

遺族給付金の課税
相続税の対象

 

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2.確定拠出年金

●ポイント整理
概要
企業型確定拠出年金
加入対象
企業型確定拠出年金を実施している企業に勤める60歳未満の被用者
年金被保険者
※規約により65歳まで加入できる場合がある

 

掛金
企業、企業+従業員

 

掛金月額(拠出限度額)
厚生年金基金・確定給付企業年金などの加入対象となる従業員:27,500円

厚生年金基金・確定拠出企業年金等の加入対象とならない従業員:55,000円

 

運用の指図
加入者が自らの年金資産の運用方法を選択して、運営管理機関に対して運用指図を行う

 

税制(掛金)
企業拠出分:損金
従業員拠出分:小規模企業共済等掛金控除

 

税制(運用益
非課税

 

税制(受給時)
年金は雑所得として総合課税(公的年金控除の適用が受けられる)
一時金は退職所得として分離課税

 

その他
年金資産が個人別に管理される(個人の持分が明確)
個人の持分が明確で転職時に年金資産を持ち運びできる(ポータビリティがある)
障害給付金は非課税、死亡一時金は相続税上のみなし相続財産

 

個人型確定拠出年金
加入対象
国民年金の第1号被保険者(ただし、国民年金保険料を全額納付している者に限る)
企業年金制度・企業型確定拠出年金の対象とならない60歳未満の厚生年金被保険者

 

掛金(納付)
個人

 

掛金月額(拠出限度額)
第1号加入者:68,000円
(国民年金基金の掛金と合算)

第2号加入者:23,000円

 

運用の指図
加入者が自らの年金資産の運用方法を選択して、運営管理機関に対して運用指図を行う

 

税制(掛金)
小規模企業共済等掛金控除

 

税制(運用益)
非課税

 

税制(受給時)
年金は雑所得として総合課税(公的年金控除の適用が受けられる)
一時金は退職所得として分離課税

 

その他
年金資産が個人別に管理される(個人の持分が明確)
個人の持分が明確で転職時に年金資産を持ち運びできる(ポータビリティがある)
障害給付金は非課税、死亡一時金は相続税上のみなし相続財産

注)平成29年1月以降は、加入対象外であった公務員や国民年金の第3被保険者も個人型に加入できる

注)企業が年金規約に定めれば、従業員が希望する場合には掛金を上乗せして拠出することができる(マッチング拠出)従業員が拠出できる掛金は「企業が拠出する掛金と同額まで」かつ「企業拠出分と従業員拠出分の合計が拠出限度額以下」である

 

給付
:老齢給付金は、初めて確定拠出年金に加入したのが50歳未満(60歳に達した時点の、加入期間などが10年以上)であれば、60歳以降の希望するときから受給を開始することができるが、遅くとも70歳に達するまでには受給を開始しなければならない。

:50歳以降で初めて確定拠出年金に加入した場合には、60歳から老齢給付金を受け取ることはできないが、遅くとも65歳からは受給を開始することができる。

確定拠出年金の年金資産は、60歳に達する前に任意で引き出すことはできない。

 

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3.中小企業などの退職金準備制度、自営業者などのための制度

●ポイント整理
中小企業退職金共済(中退共
加入対象者
従業員は、原則として全員加入(企業の役員・個人事業主とその配偶者は加入できないが、使用人兼務役員は加入可)
短時間労働者も加入可

 

掛金
全額事業主負担(法人の場合は損金、個人の場合は必要経費)

 

掛金月額
5,000〜30,000円まで16種類(その他、短時間労働者の特例掛金が2,000〜4,000円の3種類)

 

国からの助成
あり

 

受取方法
一時金、年金形式、一時金と年金形式の併用

年金受取期間
5年または10年

 

税制(受給時)
年金は雑所得として総合課税(公的年金等控除の適用が受けられる)
一時金は退職所得として分離課税

 

国民年金基金
加入対象者
国民年金の第1号被保険者(国民年金保険料を全額納付している者に限る)
国民年金に任意加入した60歳以上65歳未満の者

 

掛金月額
個人型確定拠出年金の掛金と合算して68,000円以内
加入する「型」ごとに、年齢や性別によって決められる(前納による割引制度がある)

 

掛金(税制)
社会保険料控除

 

中途脱退
脱退要件に該当しない限り、任意に脱退はできない
脱退できても解約返戻金は支払われず、掛金を納めた期間に応じて将来に年金が給付される

 

受取方法
年金(雑所得として総合課税されるが、公的年金控除の適用が受けられる)
1口目は65歳から受取開始となる終身年金、2口目以降は終身年金または確定年金

 

小規模企業共済
加入対象者
常時雇用する従業員が20人(商業・サービス業は5人)以下の事業所の個人事業主か役員

 

掛金月額
1,000〜70,000円の間で、500円きざみで自由に設定

 

掛金(税制)
小規模企業共済等掛金控除

 

中途脱退
いつでも解約可能(任意解約)
解約により解約手当金が支払われる(掛金納付月数が12ヶ月以上の場合)

 

受取方法
分割払い(雑所得として総合課税されるが、公的年金控除の適用が受けられる)
一時金(退職所得として分離課税される)
分割払いと一時金の併用



Ⅴ.ライフプラン策定上の資金計画

1.住宅資金
●ポイント整理
主な住宅ローンの種類と内容
財形住宅融資
:勤労者財産形成促進法に基づき実施される公的融資
:1年以上継続して財形貯蓄(財形貯蓄の種類は問われない)を行い、貯蓄残高の合計が50万円以上あれば、貯蓄残高の10倍以内で最高4,000万円まで融資を受けることができる(ただし、原則として物件価格の90%以内)

 

 

民間金融機関等の独自の住宅ローン
:公的年金ローンが縮小されるなか、民間金融機関等の独自の住宅ローンが、多くなっている

 

〈民間金融機関等の独自の住宅ローンの一般的な特徴〉
:収入基準が公的融資に比べて緩い
:団体信用生命保険への加入が融資条件となる
:借換えでも利用できる

 

フラット35
申込者
年齢が満70歳未満で、収入等に関する一定こ要件を満たしている者

 

融資物件
本人または親族が居住するための一定の新築住宅の建設・購入または一定の中古住宅の購入に係る融資

 

融資額
100万円以上8,000万円以下で、建設費または購入価格の100%以内の金額

 

返済期間
原則として15年以上35年以内

 

適用金利
固定金利(融資実行時点の金利、各金融機関が独自に設定)

 

保証人・保証料
不要

 

団体信用生命保険
加入は任意

 

その他
繰上げ返済時の手数料は不要
繰上げ返済時の必要額は、金融機関の窓口で100万円以上、「住・My Note(す・まいのーと)」で10万円以上
借換えにも利用できる

 

 

住宅ローンの返済方法
元利均等返済
:元金部分と利息部分を合わせた毎回の返済額が一定である返済方法。

元金均等返済
:毎回の返済額のうち、元金部分の返済額が一定である返済方法

同条件で元利均等返済と元金均等返済を比較した場合、以下のような関係となる。

 

返済開始当初の返済額
元利均等返済=少ない
元金均等返済=多い

総返済額
元利均等返済=多い
元金均等返済=少ない

 

住宅ローンの見直し
借換え
:現在のローンを一括返済するために、新たなローンを組むことをいう。

〈借換えの主な注意点〉
:担保評価が低い場合には、希望する融資を受けられない。
:新規融資と同様、印象税や抵当権設定費用、保証料などの諸費用がかかる。
:団体信用生命保険への加入が融資条件となる。
:財形住宅融資などの公的融資は、借換えには利用できない。

 

 

繰上げ返済
:通常の返済とは別に、返済しているローンの元金の全部または一部を返済することをいう。

:繰上げ返済を行うことにより、将来に支払う金利を軽減する効果がある(つまり、繰上げ返済を行うことで、総返済額は減少する)

:ローン元金残高が多いとき、つまり、早く行うほど総返済の削減効果が高くなる。

 

 

繰上げ返済の種類
期間短縮型=毎回の返済額は変えずに、残りの返済期間を短縮する方法

返済額軽減型=残りの返済期間は変えずに、毎回の返済期間を軽減する方法



2.教育資金

●ポイント整理
教育ローン
教育一般貸付(国の教育ローン)
:日本政策金融公庫が行う教育ローン
:学費・入学金だけでなく、教材費、受験費用、下宿にかかる住居費用、通学費用、学生の国民年金保険料などに充当することもできる。

 

教育一般貸付のポイント
融資限度額:学生・生徒1人当たり350万円(海外留学資金は450万円)
返済期間:原則として最長15年
所得制限:あり
成績要件:なし

 

民間の教育ローン
:民間の金融機関が行う教育ローンは、金融機関によって融資限度額や返済期間、金利などの融資条件が大きく異なる。

 

民間の金融機関が行う教育ローンの特徴
:使途を教育資金に限定する代わりに、金利を他のローンと比べて低くするものがある(目的別ローン)

:不動産等を担保に設定することで、無担保の場合よりも高額の融資を低利で受けられる

:変動金利のものがある

 

奨学金(日本学生支援機構)
:代表的な奨学金制度として、日本学生支援機構の奨学金制度がある。

:日本学生支援機構の奨学金は、在学中に毎月所定の金額が貸与され、卒業後に月賦等の方法で返済するもので、特に優れた学生および生徒で経済的理由により著しく修学困難な者に貸与される「第一種奨学金」と、第一種奨学金よりも緩やかな基準によって選考された者に貸与される「第二種奨学金」がある。

:有利子といっても民間の教育ローンに比べれば低利であり、在学期間中は無利子、返済を開始するのは大学を卒業した後から、といった転職がメリットといえる。

:日本学生支援機構の奨学金の申込にあたったは、親の収入に関する基準が、設けられている。

 


 

注意事項
原則として平成28年10月1日時点の法制度に基づいて執筆しています。なお、東日本大震災の被災者等にかかる各種特例、復興特別所得税、個人住民税の均等割加算については、特に指示のない限り記載または考慮していません。